求人を出しても応募が来ない原因は?媒体・原稿・条件の3つに切り分けて直す順番

応募が来ないとき、多くの会社は「媒体を変える」「広告費を増やす」から手をつけます。ところが原因が求人票の書き方や条件にある場合、媒体を変えても広告費を増やしても応募は増えません。原因は大きく「媒体」「原稿」「条件」の3つです。順番に切り分ければ、お金をかける前に直せることが見えてきます。
まず、3つの数字を確かめる
求人広告の管理画面(Indeedなど)では、多くの場合、次の3つの数字を見られます。
| 数字 | 分かること | 低いときに疑う場所 |
|---|---|---|
| 表示回数 | 求人が仕事を探す人の目に入っているか | 媒体・予算・職種名 |
| クリック数(閲覧数) | タイトルや給与を見て、中を読みたいと思われたか | タイトル・給与の表示・写真 |
| 応募数 | 読んだ人が「ここに応募しよう」と決めたか | 仕事内容・応募条件・条件そのもの |
表示回数が少なければ、そもそも見られていません。表示はされているのにクリックが少なければ、一覧で比べられたときに負けています。クリックはあるのに応募が少なければ、中身を読んで離れられています。どこで止まっているかで、直す場所が変わります。
原因1:媒体(見られていない)
- 職種・地域・雇用形態に合わない媒体:アルバイト・パートの求人は地域の求人媒体やIndeedで見つかりやすく、専門職は専門の媒体やスカウトのほうが届きやすい傾向があります。
- 予算が少なく、表示が止まっている:クリック課金の媒体では、予算を使い切ると表示されにくくなります。
- 職種名が検索されない言葉になっている:社内の呼び方(例:「フィールドスタッフ」)では、仕事を探す人が検索する言葉(例:「設備点検」「施工管理」)に当たりません。
Indeedは2024年1月30日に「Indeed PLUS」を始めました。Indeedと連携する求人サイト(タウンワーク、リクナビNEXTなど)に、求人がそれぞれ合うサイトへ自動で配信される仕組みです。2024年10月からは、リクルートグループ以外のサイトも加わり、最大10の求人サイトに配信されるようになりました。仕組みが変わり続けているため、「前は出ていたのに最近は見られていない」という場合は、媒体の側の変化も疑ってみましょう。
原因2:原稿(読まれても応募されない)
求人票は、次の5点で見直します。採用えらびの求人票の5点診断でも同じ5点を判定しています。
- タイトルに職種と勤務地があるか:「急募!スタッフ募集」では、何の仕事か、どこで働くかが分かりません。「訪問介護員(○○市・直行直帰可)」のように書きます。
- 給与が幅と根拠で示されているか:「月給22万〜30万円(経験・資格により決定。介護福祉士は資格手当1万円)」のように、幅と、幅が決まる理由を書きます。
- 仕事内容が1日の流れで書かれているか:「介護業務全般」ではなく、「9:00 事務所で予定確認 → 9:30 1件目の訪問(身体介護)…」と時刻で書くと、働く姿が浮かびます。
- 応募条件を絞りすぎていないか:必須の条件は3つ以内にし、それ以外は「歓迎」に回します。
- 写真があるか:実際の職場や一緒に働く人の写真は、イメージ素材より安心感が伝わります。
原因3:条件(比べられて負けている)
原稿を直しても応募が来ない場合は、条件そのものを近くの求人と比べます。同じ職種・同じ地域の求人を10件ほど見て、次の点で並べてみてください。
- 給与(下限と上限)
- 休日の数と、土日に休めるか
- 勤務地と通勤のしやすさ(駅からの距離、車通勤の可否)
- 残業の実績
- 応募条件(資格・経験年数)
すべてを上回る必要はありません。給与で負けているなら休日や残業の少なさを、資格を求めるなら資格の取得支援を、というように、比べられたときに選ばれる理由を一つ作ります。
今の予算で、応募は何件見込めるか
業界ごとの応募1件あたりの費用(応募単価)の目安から、今の予算で見込める応募数を計算できます。
| 業界 | 応募単価の目安 |
|---|---|
| 介護・医療 | 8,000〜2万円 |
| 建設・製造・物流 | 1万〜3万円(施工管理・ドライバーは高め) |
| 飲食・小売・アルバイト | 3,000〜1万円 |
| IT・専門職 | 2万〜5万円 |
計算式:見込める応募数 = 月の広告費 ÷ 応募単価
例:介護で月5万円なら、5万円÷2万円〜5万円÷8,000円で、月2〜6件が目安です。この幅を大きく下回る(例:月1件)なら、媒体より先に原稿と条件を疑います。原稿が整っているのに下回るなら、媒体の選び方や入札の調整に原因があるかもしれません。その場合は運用代行を検討する価値があります。
※応募単価は目安です。原稿と条件で、半分にも倍にもなります。
求人票で守らなければならないこと
- うその表示・誤解させる表示の禁止:2022年10月1日施行の改正職業安定法で、求人の情報について、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないこと、正確で最新の内容に保つことが定められています。募集を終えた求人は取り下げ、条件を変えたら求人票も直します。
- 明示する労働条件が増えた:2024年4月から、募集のときに示す労働条件に「業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期契約の更新上限」が加わりました。求人票テンプレートに記入欄を用意しています。
- 年齢・性別で絞らない:募集・採用で年齢の制限を設けることは、法律で決められた例外を除いてできません。性別で募集を分けることもできません。
切り分けのチェックリスト
- 管理画面で、表示回数・クリック数・応募数のどこで止まっているかを見た
- タイトルに職種名と勤務地が入っている
- 給与に幅と、幅が決まる理由が書いてある
- 仕事内容を1日の流れで書いた
- 必須の応募条件は3つ以内
- 職場の写真を載せた
- 近くの同じ職種の求人10件と、給与・休日・残業を比べた
- 今の予算で見込める応募数を計算した